黒田堂々 7回1失点

NNSanfre2007-03-31

阪神―広島1回戦(広島1勝、18時、京セラドーム大阪、33859人)

広 島001001020―4
阪 神000000100―1
▽勝 黒田1試合1勝
▽S 永川1試合1S
▽敗 下柳1試合1敗

●…広島は黒田が7回を4安打1失点。速球に威力があり、
要所でのフォークボールもさえた。打線は三回に梵の犠飛で先制し、中盤以降も加点した。
阪神は下柳が好投したが、援護がなかった。終盤の再三の好機を生かし切れなかった。

▽球炎 あっぱれの火消しぶり
三塁ベンチに咲いた笑顔を見ながら、真っ先に頭に浮かんだのは、
「永川がいてよかった」という安堵(あんど)感である。
今季初登板が八回一死満塁で、打者が金本。
一球の失投、ミスですべてがぶち壊し。そんな厳しい状況で、
あの火消しぶりは「あっぱれ」としか言いようがない。

3日前、「開幕戦がまだまだ来なければいいと思う。
それくらい初登板には怖さがある」と言っていた。
百戦錬磨の守護神でさえこの言葉。今夜は並大抵の重圧ではなかったろう。
3万3000人の阪神ファンを敵に回しながら、冷静さを失わなかった不動心。
大事なのは、この姿から河内、上野が何を学ぶかである。

河内は開幕から戦力になるのは3年ぶり。
上野にいたってはプロ初登板。緊張して当然である。
ただ、それを承知でブラウン監督がマウンドに送っていることを忘れてはなるまい。
今季は、終盤になればなるほど精神的に厳しい戦いが待っている。
「開幕戦」の重圧くらいで負けてもらっては困る。
そんなメッセージが、今夜の継投ににじみ出ていた。

逃げていては何も得られない。自分の力を信じて攻めていくことだ。
ピンチを招いたっていい。広島には永川がいる。

 ▽黒田、5年連続の大役果たす
気迫の95球を投じた。そこには、一球の失投もなかった。
7回を投げ、自責点0の1失点。試合後、やっと本音を明かした。
「本当は不安ばかりの開幕戦だった」。それでも、やはり黒田はエースだった。

すさまじい存在感がある。球速150キロ台を連発し、五回までは完ぺき。
勝負どころは六回だった。連打で無死一、二塁とされ、打席に鳥谷。
ここはフォークで注文通りの二ゴロ併殺。四球を挟んで、
続くシーツは148キロで左飛に仕留める。
「(併殺は)東出の守りに助けられた。倉には配球を考えてもらった」と、
仲間を持ち上げた。

オープン戦は本来の姿ではなかった。防御率5・74と打ち込まれた。
開幕1週間前、廿日市市の大野屋内総合練習場に居残った。
朝山3軍コーチを打席に立たせ、調整中だった木村捕手のミットへ懸命に投じた。


「黒田さん、フォークは内角の方が効きますよ」、
「シュートの曲がりは小さくてもいいのでは」…。2人が意見を出し合う。
エースは真剣に耳を傾ける。「打者の視線は参考になるから」。
3人の姿に、向上心を求め後輩に慕われる黒田の人柄を見た。

5年連続開幕投手の大役を見事に果たし、開幕前の不安を吹き飛ばした。
「ベストの投球ができて良かったが、まだ1試合。トータルで考えていく」。
始まったばかりのペナントレース。今年も、広島には頼れる黒田がいる。
中国新聞

チーム一丸となって開幕戦を勝利で飾りました。
中でもやっぱり黒田の活躍ですね。
阪神打線を7回まで一失点。まさに神さま仏さま黒田さまです。
中継ぎ陣がピンチを迎えた8回も、抑えの永川が救ってくれました。
この調子でロケットスタートが切れるか???